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権利 : 平成29 権利問2 所有権
投稿者: matsuo 投稿日時: 2020-05-05 21:33:58 (6 ヒット)

問2 所有権の移転又は取得に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1. Aの所有する甲土地を Bが時効取得した場合、 Bが甲土地の所有権を取得するのは、取得時効の完成時である。
2. Aを売主、 Bを買主として Cの所有する乙建物の売買契約が締結された場合、 BがAの無権利について善意無過失であれば、 AB間で売買契約が成立した時点で、 Bは乙建物の所有権を取得する。
3. Aを売主、 Bを買主として、丙土地の売買契約が締結され、代金の完済までは丙土地の所有権は移転しないとの特約が付された場合であっても、当該売買契約締結の時点で丙土地の所有権は Bに移転する。
4. AがBに丁土地を売却したが、 AがBの強迫を理由に売買契約を取り消した場合、了土地の所有権はAに復帰し、初めから Bに移転しなかったことになる。

問2
解答解説
解答4
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1. × 誤り
【解説】所有権を取得するのは、取得時効の完成時ではなく、専有をはじめた日となります。
民法144条 時効の効力は、その起算日にさかのぼる。

2. × 誤り
【解説】民法192条では、取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得するとあります。
これは例えば、B所有の時計を、Aが自分の時計だと嘘を言って、Cに売却し引渡したとした場合、Cが善意無過失であれば、時計の所有者はCになると言う即時取得と言う規定です。
ただ、条文にもありますが、この即時取得の規定は動産のみについての規定です。不動産には即時取得はないとしっかり覚えておいてください。
ですから、記述の目的物は不動産ですので、Bが善意無過失であろうとも、無権利者から所有権を移転されることはないとなります。

3. × 誤り
【解説】普段、買物をする場合のことを考えて見てください。
例えば、100円のアイスを買うとき、100円を支払うと同時に相手はアイスを渡してくれると思います。つまり物を買う場合は、同時履行が原則だと言うことです。
記述の場合も、代金全額を受けると同時に所有権を移転すると言うのが本来の姿です。
ですから、記述の「代金の完済までは丙土地の所有権は移転しない」とする特約は、同時履行の原則に沿ったものですから、特約通り、Bに所有権が移転するのは、代金完済時となります。

4. 〇 正しい
【解説】強迫による意思表示は、取り消すことができます(民法96条)。
取消しをしなければ、その契約は有効だと言うことになりますが、取消すと何もなかったこととなりますから、記述の通り、了土地の所有権はAに復帰し、初めから Bに移転しなかったことになります。
民法121条
取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。ただし、制限行為能力者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。似た用語をおさらいしておきましょう。
『取消し』は、遡って無効 『撤回』は、将来に向かって無効

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