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改正 : 令和2 権利16 遺留分制度の見なおし
投稿者: matsuo 投稿日時: 2020-05-07 09:50:05 (9 ヒット)

従前は、遺留分を侵害されたものは、遺贈や贈与を受けた者に対してし、遺留分減殺請求権の行使をした結果として、共有状態となり、事業承継の師匠となることがありました。しかし、改正により、遺留分を侵害された者は、遺贈や遺贈を受けた者に対し、伊理雄文侵害額に相当する金銭の請求ができるようになりました。(1046条1項)共有関係が当然に生ずることを回避できるようになるとともに遺言者の意思を尊重することができるようになりました。また、従前は、遺留分減殺請求権の行使によって生ずる共有の割合が、通常、分母、分子ともに大きな数字となってしまうため、持ち分権の処分に支障が生じるおそれがありました。しかし、改正により、遺留分減殺請求によって生じる権利は金銭債権となり、金銭を直ちに準備できない義愛は、支払い期限の猶予を求めることができるように改正されました。(1047条5項)

改正文の解説
遺留分は親だけが相続人となる場合は自分の法定相続分の3分の1、それ以外の場合は法定相続分の2分の1と割合で決められています(民法第1042条)。

そして、民法の改正によりこの遺留分は民法の1042条で定められた割合で、「金銭債権」となりました(改正民法第1046条1項)。これはお金でしか請求できず、不動産の権利の一部を遺留分の対象としたりすることはできませんよということです。今までは不動産の権利の一部も遺留分の対象とできました。しかし不動産などを対象とすると話がややこしくなり、紛争が解決しにくくするためお金で清算するルールへと変えたのです。

そして、遺留分のややこしさを解消するためのルール変更はこれだけではありません。遺留分を計算の元となる「遺留分の基礎となる財産の算定額」も明確化しました。遺留分の計算をする時は、単に亡くなった時の財産の額だけで計算したら不公平になってしまいます。亡くなる前に相続人の方が受け取った財産の額がどれくらいかも考慮しなければなりません。この亡くなる前に受け取った財産のうち「相続開始前の10年」の間に「婚姻若しくは養子縁組のため又は生活の資本として受けた贈与」だけを遺留分の基礎となる財産の算定額に加えることとしました(改正民法1044条1項)。

長々と読みにくい文章になりましたが、要するに「亡くなる前の財産はここからここまで計算に入れます。」とはっきりさせたのです。これにより、遺留分を請求される方も一体どれくらいの遺留分が請求されるのか予想が立てやすくなりました。そして、遺留分の計算方法も今まで裁判所が裁判のたびに示してきた判例を条文に落とし込む改正がされています。

他にも遺留分の請求を受けた人の支払いがすぐ出来ない場合に備えて、裁判所に支払いの期限を設定し認める(改正民法1046条)など実務における遺留分の運用も今後変わってくると思われます。

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